公園で練習をしているとたまに近くの子供たちに見つかってしまう。
子供に集まられてワイワイされてしまうとしばらくは練習不能に陥ってしまうので子供は危険である。なるべく茂みで区切られた目立たない場所で練習しているのだが、やはりボールやクラブがポンポン跳んでいるので隠しきれない。

今日もその場所で練習していると、魔のセリフが聞こえてしまった。

「あっ、ジャグラーやっ!!」

明らかに周りの友達にアピールし、「見に行こうや」という言葉をかけられるのを待ち構えている子供の声がする。
僕の中の黄色いパトランプがグルグル回り、空襲警報が鳴り響く。敵の大好物のディアボロとシガーボックスを急いでカバンに隠す。何もなかったふりをしてボールを投げているとスケボーに乗った第一偵察部隊が現れた。

「あっ、すげー。」

僕の背中越しに聞こえるか聞こえないかギリギリの声でこちらの出方を伺う偵察部隊。敵軍の挑発に乗るわけにはいかないので聞こえなかったふりをしていると本軍が合流。

本軍司令官「様子はどうだね、偵察部隊長」
偵察部隊長「はっ、どうやらボールを投げているようであります!」

的な報告があり、周囲を総勢5名の敵軍にじわじわと囲まれてしまった。
空耳か、楚の国の歌が聞こえる気がした。
敵の関心はカバンの横に置いてあるクラブに集中し、特殊部隊が
至近距離で様子を見ている。

司令官「う〜む、これをむやみに触るのは危険だ。敵将に聞いてからにしよう」
隊員A「しかし誰が聞くのでありますか?」
隊員B「やはりここは司令官が」
司令官「何を言うか!私の身に危険があったら誰が部隊を指揮するのだ!」
隊員A「司令官はいつもそうやって危険な任務を隊員に押し付けるんだ」
司令官「何をー!もうスケボー貸さんぞー!」
隊員C「まあまあ、ここは平等にじゃんけんにしましょう」

というわけで、本軍の司令官がおそるおそる

「これ触ってもいいですか?」

と言ってきたので、

「いいよ。ただし持つ所にあるスイッチ押すと爆発するから気いつけや。」

と牽制を入れつつ許可した。

司令官「気をつければ大丈夫だそうだぞ!」
隊員A「さすが司令官、見直しました!」
司令官「ではさっそく持ってみるか」
隊員B「どうですか、司令官!」
司令官「思ったより重いぞ。」
隊員A「私にも持たせて下さい。投げてみよっと。えいっ、わっ難しい。」

・・としばらくやりとりが続いた後、

隊員C「はっ、司令官、ここにボールがあります!」
司令官「どれ、ちょっとこっちへ向かって投げてみてくれるか。」

・・っ!!、僕の脳裏に嫌な予感がはっきりと浮かぶ。

隊員A「私がキャッチャーやるであります!」

やはり野球を始めやがった!!

「それで野球したらアカンで!」

と言ってももう遅い。すでにセカンドとショートまで守りに入って一回の表が始まっていた。
司令官は自分の腕前を部下たちに見せるため、ヒットを飛ばすまでやめようとしない。僕はファールになったボールを回収し、力ずくでやめさせた。
現実に戻った敵軍は

隊員C「そういえば日が暮れるまでに基地に戻ってこいと母参謀長がいっておられたのでは?」
司令官「おお、そうだった、そうだった。では退却!」

と言ってスケボーで去って行ったのであった。


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